The road to muscle

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糖尿病のリスクを軽減させる運動とは?

筋力を高めることは2型糖尿病の予防に役立つかもしれない、という新しい研究が2019年3月11日に発表されました。(HealthDay News)

 

アイオワ州立大学の運動学准教授であるDuck-chul Leeは「中程度の筋力トレーニングであっても、2型糖尿病を予防するのを促進する」ということです。

 

今回の研究では、喫煙、飲酒、肥満、高血圧などの問題にかかわらず、中等度の筋力トレーニングが2型糖尿病のリスクを32%低下させることを発見しました。

 

また、糖尿病リスクの減少は心肺機能のトレーニングとは無関係であった、との所見が示しています。

 

その一方で、より高いレベルの筋力トレーニングは糖尿病に対するリスクのさらなる減少を引き起こさなかったとも報告されています。つまり、トレーニングをすればするほどリスクが軽減するわけではなくある一定のラインで頭打ちになるのです。そのため、リスクを最大限減らすことができる最適なトレーニング量を見つけることが大切になります。

 

しかし、標準化された筋力トレーニングの測定法はなく、理想的な量の筋力トレーニングを推奨することは難しいとされています。

 

Lee氏も学内ニュースの中で「当然のことながら、ウェイトトレーニングをする頻度や必要な筋肉量を知りたいと思うでしょうが、それほど単純ではありません。握力やベンチプレスなど、筋力を測定するいくつかの方法があります。しかし、筋力トレーニングの適切な量を標準化するにはさらに多くの研究が必要です。」と述べています。 

 

 

アイオワ州の運動学のポスドク研究者であるAngelique Brellenthin氏は「筋トレを始めるために、ジムに登録したりや高価なアイテムを用意する必要はありません。なぜならば、筋力トレーニングを奨励しているが、それは単純なものでよいからです。スクワット、体幹レーニング、またはランジなどの筋力トレーニンでリスクを軽減することは可能です。より筋肉をつけたい場合は、フリーウェイトまたはウェイトマシンを使用するのもよい方法です」

 

 

米国疾病管理予防センターによると、3000万人のアメリカ人が糖尿病にかかっています。その中でも、圧倒的多数が2型糖尿病に苦しんでいるとされています。その多くは太り過ぎや座り仕事が原因ですが、簡単な筋力トレーニングによってそれを予防することができるとしています。

睡眠は減量に必要不可欠?

睡眠は、体重を減らすのを助けてくれる効果がありますが、どんな睡眠でもそうではありません。それは毎晩十分な量の深い睡眠をとることが重要であるからです。十分な睡眠は私たちの減量を精神的また肉体的面で支え、回復の能力を高めてくれます。

 

多くの研究は、7時間未満の睡眠が、体重の増加、ガンなどの病気にかかるリスク、減量効率への悪影響を引き起こしていると示しています。また、他の研究でも、6.5時間以上がスイートスポットであり、それ以下の睡眠は炎症、鬱病および死亡率を増加させることが示唆されています(Walker, 2017)。

炎症は性生活においても悪影響を与えることがありますので合わせてこちらの記事もお読みください。

不健康な食事があなたの性生活に悪影響を与える3つの原因 - The road to muscle


多くの専門家は、7〜9時間睡眠を推奨しており、この範囲の睡眠が理想的であると考えています。

当然、適切な睡眠時間は、各個人の固有の生理機能によって異なります。しかし、最低限の眠り、または質を保てないことで、せっかくの良い食事や運動が効果を発揮しなくなるという事実は全ての人に共通します。(Ph.D. Matthew Walker)

 

 

ここに睡眠質を改善するためのいくつかの重要なヒントがあります。

 

睡眠が減量に与える影響

睡眠は運動と健康的な食生活をサポートするのに必要な基礎です。十分な睡眠を得られないと行動と心の抑制を制御することがより困難になる可能性があります。睡眠不足は食事、インターネットやテレビ、ゲームなどの「手っ取り早い」報酬を手に入れようとする可能性を高めます。

その結果、睡眠不足は報酬に対する欲求を強め、それは不健康な食事を促進する可能性を高めるのです。より具体的には、レプチン(空腹感を減少させる)、グレリン(空腹感を増加させる)、およびエンドカンナビノイド(大食いに関連する)は、食欲を調節するホルモンに影響を与え、睡眠量が少ないときには、これらのホルモンは炭水化物が豊富な食品への欲求を刺激します。


十分な睡眠が取れていないと、体は常に強迫状態に落ち入れます。すると、人はより多くのカロリーを摂取することでその「脅威」に対処しようとします。
また、起きている時間が長いほど、脅威にされされる時間が長く続くので間食を消費する可能性も大きくなります。

また別のホルモンであるコルチゾールは朝に急上昇して日中にエネルギーを供給し、夜に減少して睡眠を促進します。睡眠習慣が悪く、ストレスが高い場合、コルチゾール値は上昇したままで、体重の減少や睡眠を妨げる可能性があります。そして、ストレスと睡眠障害のサイクルが起こります。ストレスは睡眠に影響を及ぼし、睡眠はストレスに影響を及ぼします。そのため、ダイエットのために計画していた食事メニューではこのストレスに勝てず、つい他の食べ物に手を出してしまいます。


その一方で十分な睡眠をとることや毎日同じ時間に起きることは、ホルモンが正常に働き、食欲の抑制やよい食事メニューの選択を助けます。
ただ、重要なことは十分な睡眠が取れないことにストレスを感じないことです。一晩で自分の睡眠習慣を直す必要はありません(そしておそらくはできません)。自分のペースでゆっくり改善することで最適な睡眠を見つけだしてください。

 

最適な睡眠時間を見つける

毎日同じ時間の前後30分以内に起きること、また毎晩同じ時間に就寝していますか?もしできていないのなら、まずはどれだけの睡眠を必要とするかを見つけるために、一晩8時間±15分の睡眠を試してください。

どのくらいの睡眠が自分にとって理想的であるかを把握することがなにより大切です。多くの人は6時間ほどの睡眠で足りると考え、8時間寝ようとしないのです。ついつい間食に手を伸ばしてしまう、ジムに行くのをサボってしまうのは意思が弱いのではなく、睡眠が足りていないことによりホルモンが正常に動作していないためである可能性が大いにあります。
一晩に十分な量の質の高い睡眠を取れると、運動するエネルギーや目標を達成しようとするモチベーション手に入れられる可能性が高いのです。


眠りにつくことや眠り続けることに問題を抱えている場合は、以下の行動を試してみてください。

・リラックスしてストレスのない夜の活動を優先して、ゆっくりと休む
・就寝1時間前にブルーライトを発する電子機器、ディスプレイを使用しない
・夜に摂取するアルコールやカフェインの量を減らすか、または摂取しない
・就寝する2〜3時間前には夕食を終える

 

多くの人が睡眠を「ただ起こる現象」をしか捉えていません。そして、私たちは当たり前のように眠ります。しかし、意識をして理想的な睡眠をとることで、生産性の向上、自動車事故の減少、精神的健康の改善、そして病気のリスクの低下など非常に多くのメリットを享受することができます。逆に、意識せず眠ることはそのメリットを捨ててしまっていることを意味するのです。あなたが寝る前に動画を観たり、SNSをみることは果たして本当にこれらを捨てるのに値するのでしょうか?
せっかくダイエットをするのでしたら、睡眠を改善しより簡単に目標を達成してみてはいかかでしょうか。

マインドフルネスの性的満足度に対するいい影響

マインドフルネスという言葉をご存知でしょうか?
マインドフルネスとは次のような意味です。

マインドフルネスは、今現在において起こっている経験に注意を向ける心理的な過程であり、瞑想およびその他の訓練を通じて発達させることができる。マインドフルネスの語義として、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」といった説明がなされることもある。(Wikipedia)


つまり、今ここで自分に起きていることにのみ意識を向ける考え方ことです。

この考え方は欧米などでは広く知られ、精神的負担を軽減し、うつ病などにも有効的であるという研究結果が発表されているほどです。
また、GoogleFacebookYahoo!といった企業が研修として取り入れています。

そして、このマインドフルネスは瞑想することによって鍛えることができます。
これについての書籍もいくつか販売され、近年注目を集めています。

 

~1日10分で自分を浄化する方法~マインドフルネス瞑想入門

~1日10分で自分を浄化する方法~マインドフルネス瞑想入門

 
こころが軽くなる マインドフルネスの本

こころが軽くなる マインドフルネスの本

 

 その方法についてはまた別の記事でご紹介します。

 

今回は、2019年のJournal of Sex&Marital Therapyにこのマインドフルネスが性行為の満足度にいい影響をもたらすという論文が掲載されましたことについてのお話です。

 

実は、今までの研究でマインドフルネス瞑想を実践している女性は、より良い性的機能とより高いレベルの性的欲求を持つ可能性が高いことがわかっていました。

しかし、今回の研究で研究者たちは、特に性的マインドフルネスの潜在的な影響を調べることに興味を持っていました。つまり、性行為中、無意識に自分の考えや感情を認識し、受け入れる傾向があり、それが性的満足度に繋がっているのではないかということです。

 

そこで、研究者たちは35歳から60歳までの194人の既婚かつ異性愛者を調査しました。
その結果、マインドフルネスを持った参加者の方が、彼らの関係や性生活に満足している傾向があることを発見しました。また、彼らはマインドフルネスのない参加者と比較して、自尊心が優れていることもわかりました。

特に、マインドフルネスと性的満足度との相関関係は男性参加者より女性参加者の方が強く、マインドフルネスは女性にとってより重要な役割を果たす可能性があることもわかりました。

 

現在、精神的に不安になることがある方や今の性生活に満足していない方はこのマインドフルネスを取り入れ、生活の質を向上させてみてはいかがでしょうか?

 

不健康な食事があなたの性生活に悪影響を与える3つの原因

あなたが日常生活で口に入れるものは体を作り、ホルモンバランスの調整に直接影響します。性欲も食事によってコントロールされるホルモンの一つです。
当然、ストレス、睡眠、運動など要素もすべてあなたの性欲に影響を及ぼします。
しかし、食事を適切に取ることはあなたの性欲と性的パフォーマンスを向上させるために最も大きな要素です。
もし現在の性生活に満足していない方やこれからが不安という方はこの記事を読んで、円満な性生活に役立ててください。

 

 


炎症の増加

炎症とは発熱、発赤、腫れ、痛み、機能障害などを指します。具体的には、風邪による喉の痛み、蕁麻疹や花粉によるアレルギー、ニキビや吹き出物などがこの炎症にあたります。意外なところでは肥満も炎症の一つです。
テストステロンやエストロゲンなどの性ホルモンを適切なレベルに維持することは、特に年をとるにつれて健康的な性欲を維持したい男女にとって重要です。健康的な思考と生活習慣も性的パフォーマンスの鍵となりますが、炎症はこれらの要因のすべてに悪影響を及ぼす可能性があります。
これらの炎症が発生すると、その症状を消すため多くの栄養素が使われます。そのため、テストステロンやエストロゲンなどのホルモンも生成は後回しになり、性ホルモンが維持できなくなるのです。
そのため、炎症は性生活ヘの悪影響だけでなくほとんどの病気の根本となり得ます。

しかしこの炎症ですが食事の内容を変えるだけで簡単に治療・予防することができます。炎症の原因となる食材と抑制してくれる食材を紹介します。
適切に食事に取り入れることでホルモンバランスを整えましょう!
ちなみに、炎症を抑えることはアンチエイジングにもつながります!!

炎症を引きおこす食材

  • トウモロコシ
  • 大豆油
  • 低温殺菌された乳製品
  • 精製炭水化物
  • オーガニックでない肉
  • 砂糖
  • トランス脂肪酸

 

炎症を抑える食材


テストステロンの枯渇

近年、テストステロンがSNSなどで話題になっています。おそらくこの方の本の影響だと思われます。実は、私もこの本の愛読者です。
そして、このテストステロンのレベルを維持することは性生活の充実度と大きな関係があります。なぜなら、これは健康的な性欲、そして性的満足感のために鍵となるホルモンだからです。実際、テストステロンは新陳代謝のブースターであり、私たちの体を若々しく健康に保つことに関与しています。

テストステロンは男性の性的健康にとって明らかに重要ですが、健康な成人女性もテストステロンを必要とするという事実を見落とさないでください。テストステロンは毎日、卵巣と副腎に300マイクログラム作られているのです。

テストステロンの生成と維持にとって最適な食材を紹介します。

 

テストステロンの生成を助ける食材

  • カボチャ
  • 牛肉
  • 家禽
  • 羊肉

これらの食材は亜鉛やタンパク質が豊富に含まれています。肉は基本的に赤身肉を選びましょう。

 

テストステロンのレベルを維持する食材

  • ナッツ類(特にブラジルナッツ類)
  • マグロ
  • オヒョウ
  • イワシ


性的機能の低下

低いテストステロンレベルと炎症に加えて、循環機能の低下は勃起不全の主な原因です。ですが、EDは治らない症状ではありません。
EDが頻繁に発生する方も健康的なライフスタイルを変えることで症状が約70%解決できると言われています。

その中で重要だと言われている成分が一酸化窒素です。
一酸化窒素は、血圧の調節、勃起能力の増強、脳機能の促進に役割を果たす分子の1つです。

この一酸化窒素はこれらの食材に多く含まれています。

  • 青魚
  • ブルーチーズ
  • ショウガ
  • ダークチョコレート
  • 葉菜

  

そして、血流の鈍さを改善し、性機能のパフォーマンスを高めるためにはこれらの食材は極力控えましょう。

精製加工植物油:とうもろこし、大豆、キャノーラ、マーガリンなどに含まれており、これらはすべて炎症誘発性があるため、EDの根本的な原因を悪化させることがあります。精製加工植物油はほとんどの加工食品に含まれており、多くのレストランで使用されています。そのため、無駄な外食は避けましょう。家で料理をするときは代わりにオリーブオイル、バターまたはココナッツオイルで調理するように心がけてください。

過度に塩辛い食べ物:ナトリウムを多く含む食事はEDに寄与することがあります。カリウムの摂取量を増やし(塩分をやりすぎないように)、ファストフード、加工肉、冷凍食事、調味料の乱用を避けてナトリウムを減らし、その影響を減らしましょう。

 

 

誰もがカロリー燃焼について知っておくべき6つのこと

減量において脂肪を燃焼するために摂取カロリーよりも消費カロリーを多くすることはとても重要なことです。そして、そのためには運動をし、カロリー制限をすることが求められます。
しかし、この運動によるカロリー燃焼についての意外と間違った考えが広がってしまっています。

なので、この話では適切な考えを学び、無駄や無理のないダイエットを実現しましょう。

 

 

 

 

たくさん汗をかくことで痩せる?

これは大きな間違いです。
たくさん汗をかいているからといって必ずしもカロリーを消費しているとは限りません。もちろんもっと激しく運動していない限り、必ずしももっとカロリーを消費する必要はありません。

あなたがどれだけ汗をかくのはあなたの体重、年齢、フィットネスレベル、環境、そして他の多くの要因によって異なります。つまり、それはあなたがどれだけ多くのカロリーを燃焼しているかに直接関連していません。
汗をかくことによって体重は減少しますが、それはカロリー燃焼によるものではありません。体内の水分が失われ、一時的に体重中が減るという現象に過ぎません。なので、当然水分補給すると体重は元に戻ります。

 

 

寒い季節に運動するとより多くのカロリーを消費する?

寒い中、カロリーを消費する要因としてはシバリングを起こしている時のみです。
シバリングとは体温調節のために、全身に筋肉が小刻みに震え熱を産生させる生理現象です。
これは、しっかりと着込んだり体が温まっているときは、発生しないためカロリー消費はそれほど大きくありません。

ただし、カロリー消費のためにシバリングを発生させることは、風邪を引く、あるいは凍傷を負う危険性があるため賢い考えではありません。体を適度な温度に保ち、ゲガの原因を防ぎましょう!

 


レーニング後、より多くのカロリーを燃焼しやすくなる状態はどのくらい続く?

激しいトレーニングの後に通常よりも多くのエネルギーを消費するアフターバーン効果が発生します。これは体が疲労感から回復するために酸素を多く取り込むことで起こります。そして、この効果は最大で24時間続きます。
しかし、この効果により消費されるカロリーの量は過大評価されています。

アフターバーン効果はトレーニングの強度と期間に依存します。コンフォートゾーンから抜け出し、体を限界まで追い込まない限りワークアウトで消費するカロリーの10%以下のカロリーしか消費できません。
そのため、アフターバーンを減量の効果的な方法として頼らないでください。

 

空腹時に運動するとより多くのカロリーを消費する?

これは大きな間違いです。運動中に消費されるカロリー量は、空腹時にトレーニングしたかどうかによっては変わりません。

主な目的が減量の場合、エネルギーをどこから捻出したかよりも消費カロリーの総量が重要になります。ランニングやファットバーンについてや、空腹時のエクササイズに関する他の迷信をチェックしてください。

トレッドミルやエリプティカルマシンに表示される「消費カロリー」は本当に正確?
実はマシンに表示されているカロリーは正確ではありません。実際ほとんどのトレッドミルやその他のカーディオマシンは平均19%のカロリー消費を過大評価しているということがカリフォルニア大学の研究でわかりました。[1]

マシンを使用する際、体重や年齢を入力し、消費カロリーの推定に使用されますが、その人の基礎代謝やフィットネスのレベルを考慮されません。計算はVO2 max(最大酸素摂取量)データに基づいて推定されます。このデータは酸素を体内に取り込む能力を表しておりあらかじめ設定されているため、機械で直接調整または測定することはできません。そのため、これらの数字を元に減量の計画を立てるには注意が必要です。


1km歩くと1km走るのとでは同じ量のカロリーを消費するの?

同じ距離を走ると歩くよりも最大30%多くのカロリーを燃やすことができますが、違いは速度に大きく依存します。

非常に遅いジョグと速いペースでのランの間には顕著な違いがあります。ただし、競歩と極端に遅いジョギングを比較すると、両者で同じカロリー量を消費する可能性があります。ウォーキングとランニングのためのカロリー燃焼計算機でより詳細な説明をチェックしてください。

 

【二頭筋トレ編】絶対に気をつけたい!筋トレでよくある間違い+解決策5選


上腕二頭筋は「力こぶ」とも言われ、男の強さの象徴と言っても過言ではありません。

そんな上腕二頭筋は長頭(外側の筋肉)と短頭(内側の筋肉)に分かれていて、長頭が発達するとピーク(こぶの頂点)が高くなり、短頭が発達すると腕が太くなる傾向にあります。

二頭筋のトレーニングは誰でも家で簡単にできるため、人気のトレーニングの一つでもあります。
その一方でバランスよく、効率よく鍛えるためには気をつけるべき点がたくさんあります。
今回は本場アメリカの記事を元によくある間違いについてまとめたので、見ていきましょう。

 

 

 

#1チートを使うのが早すぎる

二頭筋のトレーニングはチーティングをするのが最も簡単なエクササイズです。プリチャーカールやマシンカールなど肘が台に固定されている場合でない限り、腕は少なからず揺れるため、無意識にでもチーティングを使いせっかくの負荷を台無しにしているかもしれません。
その一方で、反復時には最も負荷がかかりウェイトやマシンを動かすのが困難になるスティッキングポイントがあります。チーティングはそのポイントを打破し、なんとか挙げきるために使われることがあります。
なので、チーティングは必ずしも悪いものではなく、適切に取り入れることが大事です。

 

解決策
・チーティングは適切なフォームで上がらなくなってから使いましょう。
例えば、チートを使わず8レップまであがる→9レップ目では途中まで上がるがそれ以上はあげられない(スティッキングポイント)→背中や脚の勢いを使ってなんとか挙げきる→10レップ目も同様にチーティングを使う
・重量設定はセットの終盤2,3レップでチーティングをギリギリ使うようなものが最も筋肥大に効果があります。
・どうしても最初からチーティングを使ってしまう場合は以下の方法を使いましょう。
背中の動きを制限するためには背中を壁に向けて立ち、肘を脇に押し付けます。
脚の動きを制限するためには座ったままダンベルカールを行います。

 

 

#2やりすぎ

二頭筋のトレーニングは最も人気のトレーニングの一つですが、やりすぎには注意しましょう。背筋や大腿四頭筋と比べると、二頭筋は非常に小さな筋肉です。もし、背筋や大腿四頭筋と同じくらいセットを組んでいたらそれはやりすぎです。

 

解決策
・初心者の方は上腕二頭筋のトレーニングを6セットに抑えましょう。これは手首や肘などの関節を怪我しないためにも大切なことです。
目安として、 4ヶ月後から徐々にセットを増やしていきましょう。
・上中級者の方は、上腕二頭筋に対して9から12セットの範囲で行いましょう。
そして、チーティング、フォースドレップス、ネガティブトレーニング、ドロップセットなどのテクニックを使用して限界を超えたエクササイズを行うのは各種目の最後のセットのみにしましょう。

 


#3ターゲットに効いていない

腕のトレーニングに関しては他のどの部位よりも多くの論文が発表されています。例えば、割と最近まで、上腕二頭筋を太くするために「プリチャーカールをしなさい」、そして上腕二頭筋のピークを強調するためには「コンセントレーションカールをしなさい」というセリフが呪文のように説かれました。そして、多くのトレーニーがカールをこれを信じ実行してきました。
しかし、近年これらのエクササイズでは腕の太さやピークを狙うことができないと言われ始めました。
上腕二頭筋の主な構成要素である長頭と短頭に注目することが重要となってきます。

 

解決策
・腕を太くしたい場合
上腕二頭筋の短頭(内側)をよりよく動員できるトーレニングを行いましょう。
バーを広く握り、他の指と同じかそれ以上に小指でグリップ握るように上腕二頭筋カールを実行します。
オススメ種目
ダンベルカール
インクラインダンベルカール
ドラッグカール

・ピークを強調したい場合
上腕二頭筋の長い頭(外側)をよりよくターゲットにできるトレーニングを行いましょう。EZバーで斜めグリップを使用する場合やパラレルグリップをハンマーカールに使用する場合のように、親指が最も高い位置に来るようにカールを行います。
また、バーを狭く握ることで、より長頭に効かすことができます。
オススメ種目
ダンベルハンマーカール
ケーブルハンマーカール
トライセプスバーカール

その一方で、上腕二頭筋の形状は遺伝的な影響を強く受けます。もし、ピークのあまり発達しない方は代わりに二頭筋全体のを最大化することに集中することをおすすめします。

 

 

#4種目の種類が少ない

上腕二頭筋は主に2つの筋肉が絡み合う比較的シンプルな構造になっています。ですが、様々なタイプのカールを行うことによって常に新鮮な刺激を入れ、肥大化を促進することができます。たとえば、立った状態や座った状態、フリーウェイトカールやマシンなど様々なパターンを考えることができると思います。
種目のレパートリーを増やすことでトレーニングの質を高めましょう。

 

解決策
・腕トレーニングの中に少なくとも一つずつ以下の種目を取り入れましょう。
EZバーまたはバーベルカール運動
ダンベルカール運動
マシンまたはケーブルカール運動

・スタンディング、シーテッド、腕を体やベンチに固定したストリクトなエクササイズなど工夫をしましょう。
また、カール行う際には両手同時や片手ずつなどで刺激を変えることも有効的です。

・場合によっては、ドラッグカール、アンダーハンドチンアップ、ロープハンマーカールなどのユニークなエクササイズを行って、さまざまな角度から刺激を入れていきましょう。

 

 

#5収縮しきっていない

収縮はカールにおいて重要な要素であるため、最後まで挙げきることが大切です。一般的に、重すぎるウェイトを使用したり、勢いや反動を使ってあげる場合収縮が弱く負荷が逃げてしまう傾向にあります。


解決策
8〜12レップをストリクトなフォームで行うことができるウェイトを使用しましょう。
カールを行う時は約2秒かけてウェイトを上げ、収縮を1秒間保持してから約2秒かけてウェイトを下ろします。
ダンベルカールにおいては、ダンベルを挙げる時、手のひらを上に向けるように手首を外側にひねります。ダンベルを下ろす時は最下点で手のひらがお互いに向かい合うように下ろします。
収縮するたびに上腕二頭筋を曲げて、すべてのカールを「コンセントレーションカール」のようにします。

 

 

まとめ

・ストリクトかつフルレンジでのトレーニングを意識しましょう。チートはセットの終盤でなんとか挙げきるためだけに使用しましょう。
・扱う重量は8〜12レップ挙げられる重さに設定しましょう。
・ピークを強調するためには外側の長頭を狙いましょう
・ワークアウト中には異なったタイプのカールを選択し、刺激を変えましょう。
・ウェイトを変え、収縮を意識してトレーニングしましょう。

背中に効かないのはしょうがない?筋トレでよくある間違い+解決策5選【背筋トレ】

背筋は男らしい逆三角形のフォルムを作るためには欠かせない筋肉群です。
デッドリフトを始め、プルダウンやローイングなど引く系の種目が主なトレーニングとなります。
しかし、背中は自分で見ることができないためトレーニングの難易度は非常に高くなります。

そんな背筋のトレーニングをみなさんはうまく効かすことができているでしょうか?

自信を持って手を上げられる人は少ないでしょう。
そこで、今回は本場アメリカの記事を元に正しい筋肥大のトレーニングをまとめたので見ていきましょう。

 

 

#1ターゲットがない


背中はとても大きく複雑な筋肉群であるため、どこをターゲットとして鍛えるかをより意識しなくてはなりません。また、筋肉の動きを直接見れないため、動きを感じることが重要となります。

 

解決策

背中を広くするためには広背筋を鍛えましょう。

オススメ種目:肩幅より広いグリップのチンニング(懸垂)、プルダウン

 

背中の厚みを出すためには僧帽筋や菱形筋群を鍛えましょう。

オススメ種目:ベントオーバーロウ、Tバーロー、デッドリフト

 

・背筋の中部と上部、特に菱形筋群や僧帽筋の下部や中部を鍛えるためにワイドグリップのローイングを行いましょう。バーベルの代わりに、スミスマシンや座った状態でのケーブルローイングを使用すると、胸のラインまで引く動作が安定し簡単に効かせることができます。


・背筋下部を鍛える鍵は脇を締め、肘をできるだけ遠くへ引っ張ることです。
オススメのトレーニングは手幅が肩幅のアンダーグリップラットプルダウンとワンハンドのケーブルローイングです。この二つは収縮時に最大可動域を使うことができます。

 

 

#2背筋下部のトレーニング不足

背筋下部で特に問題になるのが、背中の中央を縦に走る脊柱起立筋です。立ち上がるなどの動作で必ず使う筋肉ですが、狙って鍛えるのが非常に難しい部位となります。むやみやたらにトレーニングをすると腰を痛める原因となってしまうこともあります。
筋肥大をさせ、盛り上がったたくましい背中を手に入れるためにはアイソレーション種目(単関節種目)を取り入れましょう

 

解決策

・背筋トレーニングの最後に背筋下部に効かせるアイソレーション種目を取り入れましょう。
オススメ種目
①バックエクステンション
②スティッフレッグドデッドリフト
③good mornings
これらはあまり重い重量を必要としないので、怪我になりにくく優れた脊柱アイソレーターです。

 


#3握り方が正しくない

前腕、上腕二頭筋三角筋後部などの筋肉群は背部や臀部と連動して動きます。しかし、これらは背部や臀部と比べ圧倒的に弱く、ターゲットを追い込む前に疲労してしまうことがあります。もし、握力が先に疲れてしまってはウェイトやマシンを引き切ることは困難になります。そのため、工夫したトレーニングが必要となります。

 

解決策

・アンダーグリップ(逆手)を積極的に使用しましょう。アンダーグリップでバーを握ることで二頭筋をより動員することができ、さらに重いウェイトを扱うことができます。
そのため、アンダーグリップとオーバーグリップ(順手)の両方をメニューに入れましょう。
これにより扱う重量を維持し、さらに違う刺激を背中に入れることができます。

・パワーグリップまたはリストストラップを使い、握力を補助しましょう。背中トレーニングでは高重量を扱うため、どうしても握力が先に限界を迎えてしまい、効かすことが難しくなります。そのため、これらの補助具を使い、少ない握力でも高重量のバーを握れるようにすることで、より背中に効くトレーニングを実現しましょう。

・パワーリフトや他のスポーツをしていて握力も鍛えたいという方はオルタネイトグリップ(片手アンダー、片手オーバー)で握りましょう。オルタネイトグリップにすることで握力を向上させ、動作を安定させることができます。
2007年のNational Strength and Conditioning Associationで発表されたWeiderらによる研究の中でもオーバーグリップよりオルタネイトグリップの方がはるかに高いパフォーマンスを実現できると語られています。

 


#4マシンへの過度な依存

背中の筋肉群は非常に複雑で、肘を引く方向を変えるだけで力の入る部位が変わります。そのため、最近のジムでは様々なローイングマシンが用意されています。例えば、ハイロー、老ロー、片手ロー、ローイングとプルダウンの組み合わせなどが挙げられます。
これらのマシンを使うメリットとして
・安全である
・軌道が限定されているため、ターゲットを狙いやすい
・重量の調整が簡単である
などの点が挙げられます。普段、バーベルやダンベル、チンニングバーを使わずトレーニングする人も多いのではないでしょうか?
もしそうでしたら以下のデメリットについて考えてみてください。
・筋肉が刺激に慣れてしまう
・狙える部位が狭く、偏った筋肉のつき方をしてしまう
バランスよく筋肥大をした人にとってこのデメリットは見過ごせないはずです。
解決策を参考にウェイトを使ったトレーニングを取り入れていきましょう。

 

解決策

・背筋トレーニングのメニューの中にフリーウェイトのデッドを取り入れましょう。
・同様に少なくとも一つはフリーウェイトのローイングを取り入れましょう。
バーベル、Tバー、ダンベル様々な種類がありますが、日ごとに変えることで刺激に慣れさせないように意識しましょう。
・プルダウンの代わりもしくプルダウンに加えて、チンニング(懸垂)をメニューに取り入れましょう。自重で8レップできない場合は補助者に手伝ってもらうか下にベンチを置き自ら補助します。チンニングのアシストマシンがある場合はそれを使うのもOKです。

 

 

#5スタビライザー(補助筋群)の使いすぎ

扱う重量が重すぎると反動を使ってしまったり、二頭筋や三角筋後部の力を使いすぎてしまうなど正しくないフォームでトレーニングをしてしまいがちです。
そしてその結果、メリハリのない体になってしまったり、関節や筋繊維の怪我の原因につながってしまいます。また、可動域が狭いため筋肥大の効果は非常に薄くなります。
レーニング中は背中の仕事を見ることができないため、ロー、プルダウン、その他の後方リフト時に伸縮を感じて適切なフォームを習得することが特に重要です。

 

解決策

・しっかりとしたフォームで8~12レップをこなせる重量を扱いましょう。
・可動域を広くするため、肘をできるだけ遠くに後方に引き切りましょう。
もし、二頭筋を使いすぎてしまう場合はオーバーグリップで引きましょう。
効かせるコツは引くときウェイトがどういったラインを通るかについて考えるのではなく、狙っている筋肉の動きに集中することです。
・ストレートアームプルダウンのようなアイソレーション種目を取り入れましょう。ローイングやプルダウン/プルアップ(順手の懸垂)などは肘関節の屈曲を伴うため、腕や背中のターゲットではない筋肉群を使ってしまいがちです。そのため、背筋にのみ効かせる時は、肘関節の動きを制限したストレートアームプルダウンがおすすめです。行うタイミングとしてはローイングやプルダウン/プルアップを行なった後、トレーニングの追い込みとして取り入れるのが良いです。